サクラノコエ
理沙と話をする約15分はいつもあっという間だ。

理紗はそれで満足しているようだが、俺にはイマイチその感覚がわからない。

相手に興味があれば、少しでも長く一緒にいたいとか、色々な話をしてもっと相手のことを知りたいと思うものではないのだろうか。

俺の存在ってなんなんだろう?

はじめはファンとか言って近付いてきたけど、話してみたらそうでもなかったとか思われているのだろうか。

理沙にとって俺は──

憧れの存在。

彼氏。

友達。

兄みたいなもの。

単なる暇つぶし。
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