君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
地面に座り込んでいた二人は、立ち上がってジリジリとあたしに近づいてきた。
「どうか俺の奥さんに!」
「いいや!俺のお嫁さんに!」
迫りくる二人の勢いにけおされ、さっきとは反対にあたしが後ずさる。
「ちょ、ちょっと待って!あたし旦那がいるんだから!」
「旦那なんて関係ない!」
「そうそう別れてしまえ。俺達の方が不便ない生活させてあげるから」
簡単に言わないでよ。
不便のない生活だって、聖が仕事の時は寂しいくらいで、
喧嘩もするけど、充分便利な生活で安定的な生活させてもらってますから!
そんなことは知らない二人は勢いが増す。
さらに後ずさっていると……
「あっ!」
聖に行きあたった。