君との関係は旦那様!?【許婚新婚編】
「俺から社長の座を奪いたいがために手紙を出している奴なら、内部でも上層部の奴に限られる。
でも今、どちらの会社の上層部にも亀裂は入っていない。
というよりも俺は信頼のおける人しか側に置いていないから」
聖の言うとおり、どちらの上層部も聖と親交のある人達ばかり。
合併の時に揉めた平条カンパニー社長とだって、今は良き仕事仲間になっている。
「社員からも恨まれる覚えはない。誰のおかげで給料もらえてると思ってんだ」
そういう考えにいきつくわけなんだ。
聖らしいと言えば聖らしい。
「だから俺を動揺させて得する他の会社……と考えられる」
聖は推測を述べ終えると同時に、ご飯も食べ終え、お茶碗を置いた。