スキスキスキスキスk
動かせない指

核心のない恐怖

何故かはわかんないけど
怖かった

「ゴメンちょっと電話するね」


そう言って
あたしは
すぐにママに連絡した


少し震える手


PLLLLLLLLLL…
PLLLLLLLLLL…
PLLLLLLLLLL…
PLLLLLLLLLL…


でない…


何度も何度も
あたしはかけた


LLLL…ガチャ

「もしもし?」

ママの
うまくだせていない声は
震えていた

誰が聞いても
泣いた後だとわかる


「どしたの!?」

「う゛…
ゆ……
ゆ…やぐ…んが」

「ぇ?」

「ゆうや君が…」

"ゆうや君が…"
と言って電話ごしに
泣き崩れるママ

あたしの中で
さっきまでとは
比べものにならないくらいの
恐怖にかわった


「……や君がね

さっき……こうつ…
事故で……」


その後の言葉は
聞きたくなかった

あたしは
声も出ない状態で
目から涙が溢れてた
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