あいたい
~和樹side~
俺が病院にきて3日になる。女の子はまだぐっすりと眠っている。
ふと彼女を見ると、ゆっくり目が開いた。
「あっ!気がついた?医師呼んでくるから待ってて!」
俺はそう彼女に告げ、病室を後にした。
彼女が目を覚ましたことの安心感と、何故あの海岸で、しかもボロボロな状態で倒れるまでになっていたのかという疑問が頭の中をぐるぐるとしていた。彼女になにがあったんだ。
医師を連れて戻ると、彼女はとても不安そうな表情を浮かべていた。
彼女は医師からの質問にひとつひとつ、きちんと答えていた。
名前は…みるって言うんだ…
そこで彼女についてをいろいろと知ることになり、なんとなくだが、自分の中にあった疑問が紐解けていくような感じがした。
ただひとつだけ彼女の答えにビックリしたのは、彼女が自分には帰る家がないと、自分にはもう家族がいないと言ったことだった。
俺は、不安になった。この子は、俺の想像をはるかに超えていると思った。彼女の抱えている問題や恐怖、不安、寂しさ、辛さ。こんな小さな体に計り知れないほどの苦しみがあるんだとその時感じた。
俺が病院にきて3日になる。女の子はまだぐっすりと眠っている。
ふと彼女を見ると、ゆっくり目が開いた。
「あっ!気がついた?医師呼んでくるから待ってて!」
俺はそう彼女に告げ、病室を後にした。
彼女が目を覚ましたことの安心感と、何故あの海岸で、しかもボロボロな状態で倒れるまでになっていたのかという疑問が頭の中をぐるぐるとしていた。彼女になにがあったんだ。
医師を連れて戻ると、彼女はとても不安そうな表情を浮かべていた。
彼女は医師からの質問にひとつひとつ、きちんと答えていた。
名前は…みるって言うんだ…
そこで彼女についてをいろいろと知ることになり、なんとなくだが、自分の中にあった疑問が紐解けていくような感じがした。
ただひとつだけ彼女の答えにビックリしたのは、彼女が自分には帰る家がないと、自分にはもう家族がいないと言ったことだった。
俺は、不安になった。この子は、俺の想像をはるかに超えていると思った。彼女の抱えている問題や恐怖、不安、寂しさ、辛さ。こんな小さな体に計り知れないほどの苦しみがあるんだとその時感じた。