あいたい
ドアの前に立っていたのは、あの人だった。帰ったはずなのに…
俺は少し期待してしまった。まだ俺にもチャンスがあるかもしれないと。まぁ、あり得ないことだと後からわかった。
「どうしたの?忘れ物?」
平然を装いながら、どうにか会話をと思い俺は言った。しかし、彼女の反応はどうもそういう雰囲気ではない様だった。
「あの…」
小さな声で彼女は呟いた。
なんだか、気まずいムードだった。
すると、彼女は俺のところにきて、話をはじめた。
「あの…ここ数ヶ月、あたしのこと見てましたよね!?あの…前は…付き合ってましたけど、今はそういう関係じゃないんだし、あたしのこと…そんなにジロジロ見ないで下さい!」