あいたい


彼女は、それだけ言うと、帰ってしまった。


今日は、最悪な一日だった。

時計を見るとすでに3時。


俺は気晴らしのために、海岸に行くことにした。海を見たり波の音を聞いたりすると、少し落ち着くからだった。

しかし、そこにはすでに先客がいた。華奢な体にはたくさん傷が付いていて、服もよれよれな女の子だった。彼女はなんだか足取りもフラフラしていた。

気になった俺は、彼女に近づいた。しかし、彼女は俺がたどりつく前に倒れてしまった。

「おい!君!大丈夫か!?しっかりしろ!」

何度呼びかけても、反応はなかった。


俺は病院に向かって走った。


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