となりの窓からこんばんは。
なんだかんだと三人で話していると、チャイムが鳴った。
「一時限目って数学小テストじゃん」
「わー、最悪」
「あたし勉強してなーい!!」
「「恵子、声でかい」」
今、クラスの七割の人こっち向いたよ。
ボリュームを抑えて、お願いだから。
じゃあね、と言って席につくと、すぐにプリントがまわってきた。
(…無理)
見た瞬間、絶望。
だって私、文系少女なんだもの。
ほとんど勉強してないんだもの。
とりあえず問題を解き始めたけど、多分赤点確実。
…補習かな。
まわりを見てみると、美緒はすらすら解いていて、恵子は。
「ん~…メロンパン…」
寝 て る !
私より下がいた!
だけど、状況が絶望的なのに変わりはなく、とりあえず勘で空欄を埋めようとしたところ、
「はい、集めるぞー」
私の浅はかな考えは見事に打ち砕かれた。