となりの窓からこんばんは。
なんだ、
(…そっかあ)
少し残念だったけど、
それより佐々木さんの
表情が気になった。
もっと違う理由があるのかな、とぼんやり思った。
だけど、聞けない。
なんだか、聞いちゃいけない気がする。
「…可愛いね」
だから、それだけ言ってみた。
サブローと佐々木さんが目をまんまるにして私を見る。
「ふふ」
そっくりで、おかしくて笑った。
「やっぱりお前、
変な奴だな」
佐々木さんも、力が抜けたように笑った。
動揺してたの?
自分に、気づいてた?
「あ、そうだ、醤油」
佐々木さんがそう言うので、私は仕方なく一階へ下りて行った。