最後の手紙
失恋
1992年初夏

「そろそろ半袖で良くない?」
「あー、あっつい」
教室の至るところでそんな声が聞こえてくる。

まだ6月だと言うのに容赦なく照りつける太陽を

優希は気にもせず、3階に位置するクラスの窓から

元気に走り回っている下級生たちを

ただぼーっと眺めていた
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