最後の手紙
優希は放課後近くの埠頭に行った
いつもはルカを後ろに乗せての2人乗りだ
ペダルが軽く感じた
なんか…寂しいな…
呟くと優希は速度を上げた
埠頭に着いた頃には
ちょうど夕日があたり一面に紅の色を滲ませようとしていた
(2人でよく見たよな…この夕日)
最初にこの場所を発見したのは
親友の健だった
友達同士で学校の愚痴や
将来の事
いろいろ話していたが
優希にルカが出来てからは
2人の場所になっていた
優希はしばらくボーっとした後
暗くなる前にとマミのノートを見た
思わず笑った…
そんな事までいちいち書く?って
思うくらい全てがまとめられたノートだった
(意外と真面目なんだな)
と感心して ちょっとだけ心が助けられた
そんな気がした…
6月9日…もうじき突然のルカとの別れから
24時間が経とうとしていた