最後の手紙
家に着いたのは、もう夜の11時を回った頃だった
母の小うるさい文句を
ひらりとかわしながら優希は自分の部屋へと入った
部屋に入ってからも優希はルカの事をずっと考えていた
元々 背も高くいわゆるジャニ系と言われる顔立ちの優希は
いつも追いかけられる事には慣れていたが
こんなに追いかけたい気持ちになったのは
生まれて初めてだった
ちょうど今までなら
ルカとのおやすみ電話を済ませ
鼻歌を唄いながら
シャワーを浴びてる時間だった
(時間経つのおせー)
優希は苛立ちを枕にぶつけ
ベッドに潜り込んだ
「もうすぐ12日かぁ…予定なくなっちゃったな…」
優希は間近に控えた
ルカの誕生日に
どうにか出来ないか考えていた…