僕と彼女と、彼女と僕と。



何を話したかは全然覚えていませんが、一つだけ。


今まで付き合ってきた人の人数。


これがとても印象に残っています。



「一人だよ。」



奈美は、こう答えました。
暗がりの中、カーテンの隙間から漏れてくる部屋の明かりで照らし出された奈美の顔。



こんなに可愛かったんだ。



そう思いました。

なのに一人って…。


「付き合ってたのは三ヶ月くらいだったかな?奈美は一途過ぎる所があるから、そこがダメだったのかも。」


なんというか…見た目で人柄を決めつけていた自分が恥ずかしかったです。




.
< 10 / 62 >

この作品をシェア

pagetop