僕と彼女と、彼女と僕と。



ある日の夜。



TSUTAYAにDVDを返しに出掛けた帰り道の事です。



「竹ちゃん、競争しよ。」


その日は
いつも履いているヒールのある靴ではなく、スニーカーを履いてきた奈美。


ジーパンにかわいらしいロンT…と、身軽な格好なのにも納得がいきました。



「なに?俺に勝つつもりなの?」



「ふふん♪」


自信ありげにクラウチングの構えをする奈美。



深夜だったので人通りのない道。


コースは

スタート地点から十数メートルさきで右に曲がり、直線で百メートルくらい先の簡易駐車場前がゴール。




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