◆Sweet Game◆
…学校のチャイムが鳴る。

私、松浦由紀は親友の魅浪が来るのを待つ。



「お~い由紀~」

魅浪がきた。
その隣には魅浪の彼氏、翔くんの姿があった。


「ごめん…私今日、おばあちゃん家寄ってかなきゃいけないんだ!
 だから由紀と翔で帰ってて!」

そう言って魅浪はパタパタと学校を出て行った。

「さ、じゃあ帰るか。」
翔くんは私の好きな人。だけど…この恋は叶わない。
だって翔くんは…魅浪の彼氏だから…分かっているのに…

翔くんは歩き出した。

だが、ふいに立ち止まってしまった私に「どうした?由紀」と訊いてきた。
「あ…な、なんでもない、よ…」
「あーそう?ならいいけど。おし、行くぞ!」

そう言って私と翔くんは学校を出た。




そして分かれ道。
「じゃあ、また明日な。」
嫌だ。もっと一緒にいたい…このまま別れたくないよ…

「翔くんッ!!」
とうとう私は叫んでしまった。
「っ、と。どうした?」

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