あなた
「ひどい、ひどすぎる!
和樹兄ちゃん、女心、全然分かってないじゃない。
今の会話は、何!
和樹兄ちゃんが、彼女に恥をかかせる為に、導いたとしか、思えないよ。
すごく、きれいな人じゃない。
すごく、感じのいい人じゃない。
和樹兄ちゃんには、もったいない相手だよ。
何で、あんな人が、和樹兄ちゃんの事好きだったのか、私には、分かんない。
もっと、別の言い方、できないの!」

「俺、西田さんの事が、めちゃくちゃ好きだったんだ。
いつも、彼女に見とれてたんだ。
気持ち悪がられたって、不思議じゃなかったんだ。
俺の片想いだと、ずっと思っていた。
中学の時の俺に、聞かせてやりたいよ。
涙、流して、喜んでいるよ。
暗かった中学生活が、ばら色になっていたよ。
どんなに、幸せだったろう。
あの西田さんが、俺の事を好きになってくれたんだ。
彼女には、すごく感謝してる。
だから、彼女とは、真実の気持ちで、向き合いたかったんだ。」

「ふ〜ん。私には、よく分かんない。
でも、和樹兄ちゃん、カノジョいたんだ。」

「いないよ。」

「だって、プロポ・・・・もしかして、カノジョじゃない人に、いきなりプロポーズするつもりなの?」

「ユキは、もう、この世にいないんだ。
天国で、プロポーズするつもりなんだ。」
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