大っ嫌いなアイツを大好きになるまで
大っ嫌いな
「あれ?冷たいなぁ…奈々は」
外の天気…快晴
「うるさいっ!放せ!!」
部屋の天気…ツンドラ気候
「ほら、足見せろよ。痛いんだろ?」
本日の運勢…
「…っつ!!くそっ…」
最悪_____…
「「保健室行ってきまーす♪」」
…ああ、またか。
そう心の中で呟きながら頬杖をついて窓の外を見た。
この学校の女子は怪我をすれば泣く…んじゃなくて、喜ぶ。
まぁ、わざわざ怪我をする事は無いけど
何か…例えば紙で指を切っちゃったとか、そんな小さな怪我でも保健室に行く。
…そう、半端じゃない嬉しそうな顔で。
理由は保健室の先生______…
超美形の男の、ね。
モデルでもやれば稼げるんじゃない?
とでも言いたくなるような、かなりの美形。
それを目当てにほとんどの女子は、怪我をしたり、頭とかお腹が痛くなったりすれば、喜んで保健室へと行く。
あたしは絶対に『喜んで』なんて行かないけどね。
だって、見飽きてる…
大っ嫌いなヤツ