初恋 -小さな恋の物語-
「・・・うん・・・好き」
・・・え?
違う違う、何言ってんのあたし。
「・・・そーか・・・
・・・じゃーな」
古河は、下を向いたまま去ろうとした。
「待って古河!
違うの! 大輝は恋愛感情で好きなんじゃない!!
あたしが好きなのは・・・っっ」
あたしがそう言うと、古河はびくっとしてこっちを向いた。
「・・・誰・・・!?
実梨の、好きな奴って・・・」
なぜか興味津々の古河。
古河って・・・恋バナ好きだったっけ?
“あたしが好きなのは・・・っっ”
ここまで言ったら・・・
言うしかないのかな。