幼なじみの初恋
「あ、かける朝練出る??」
「んーどっちでもいいよっ」
そんな話をしながら玄関へ向かう。
ドクン
心臓が音を立てる。
止まってしまうかと思う程。
「はよぉ~」
あくびをしながら靴を履き替えて
友達にあいさつをする、るきあがいた。
立ちすくむことしかできなかった。
「かける、大丈夫。」
「うん・・・」
るきあを通り過ぎて
自分の靴箱に向かう。
靴を履き替えて顔を上げると
るきあがいた。
「・・・かける・・・」
るきあが口を開く。
でも。
「・・・尚行こう」
偶然のいたずら。
貴方とすれ違った。
わざと無視して尚のところに向かった。
「あぁ」
・・・馬鹿だ。
アタシ、馬鹿だ。
こんなにもるきあが好きなのに。
好きなのに、大好きなのに。
馬鹿みたい。無視するなんて。