幼なじみの初恋
「俺、お前等2人を引き裂けないやっ・・・」
寂しそうに笑う尚。
「お前等離れたらいけねぇ存在なんだって思ってたんだ。」
笑っているけど、声が震えている。
「深く深く繋がっているお前等は体も心も常に一緒じゃなきゃだめなんだ。」
瞳に涙を浮かべている尚。
「幼なじみって、でけぇ壁だよな。誰も壊せない。2人だけの空間。」
涙を零す彼。
「かける・・・俺と別れて欲しい。」
「ぇ?」
きっとその言葉は本心じゃないよね??
アタシとるきあのためだよね??
「俺もう見てられねぇよ、ギクシャクしてる2人を見てられねぇ。」
「尚はもうアタシのこと嫌い??」
「・・・嫌いだよ。嫌い!!!!」
・・・ねぇそれは本気??
「嫌いだったの??」
「当たり前じゃん。だから俺のこと忘れろって」
「嘘つかないで・・・」
「尚、かけるにハッキリ言ってやったらどうだ」
「・・・好きだよ、死ぬほど好きだっ・・・でもかけるどこかでるきあを見てんだよ、どこかでるきあを探してんだよ・・・いつもいつも・・・るきあばかり見てた。」
「そんなことっ・・・」
「あったよ、目線の先にはいつもるきあがいた。」
「アタシ・・・」
最低だ・・・
目で追ってたの無意識だった。
もう癖になってた。
いつもいつも見てたから。