幼なじみの初恋


rukisa side


尚が身を引いてくれた。

大好きな人から離れるのは辛いよな。

俺が一番知ってるから。


かけるはまだ俺の胸に顔をうずめて

泣いていた。

泣いているというより号泣だ。


「かける、まずは家入ろう、」

「・・・ぅ、ん・・・ヒック」


1年って短いようで

すっげー長かった。

遠くからかけるを見てるのは

すげー辛かったから・・・


「尚・・・ごめんねっ、アタシッ・・・さい・・・ていっ」

「泣くな・・・悔やんでももう遅いんだ・・・」

「分かってるっ・・・けどっっ」


罪悪感がハンパじゃねぇよな・・・


「大丈夫。大丈夫だから。」

「ぅ・・・っヒック・・・」


泣き続けたかけるは

疲れ果てたように

俺の腕の中で眠ってしまった。

頬には涙が伝った跡が残っていた。


「ごめんな・・・お前に辛い思いたくさんさせて。」


優しく髪の毛を撫でると


「・・・る、きあ・・・」


寝言で俺の名前を呼んだ。


「俺がずっとずっと守るから・・・隣にいるから・・・」



静かに眠る君のまぶたにキスを落として


「愛してる」


そう俺は呟いた。







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