幼なじみの初恋

「私ね好きな人がいたんだー」

「そ、そーだったの?!」


腫れた目を見開くかける。


「るきあ様なんだ。好きだった人。」


かけるの顔が曇る。


「ずっと好きだった。かっこいいって言うことあったでしょ??」

「うん」

「あれ本気だったよ、好きって意味も込めてた・・・」


かけるは口に手を当てて

驚いた顔をしていた。


「かけるとるきあ様が別れてだいぶ経ったとき、るきあ様に屋上に行こうって誘われたんだ。」

「るきあが誘ったの・・・??」


かけるの質問に

るきあ様はゆっくり首を縦に振る。


「そっか・・・」

「私嬉しかったんだ。1人で浮かれてた。でもるきあ様の中にいたのはかけるだったんだ・・・屋上なんて誰と来てもよかった。ってるきあ様が言ったの」


るきあ様は私を恋愛対象として見てくれた事は

あったんだろうか??


「るきあ様はね、かけるを想って涙を流したよ、綺麗な涙。」

「えっ・・・」

「それ見て理性なくなったんだ・・・押し倒して、抱いてって誘ったの」

「嘘でしょ・・・」


嘘でしょ・・・

って繰り返すかける。

全部本当なんだから・・・


「自分で服脱いで、ヤろうとしたの。でもね、るきあ様は動じなかった。冷静だったの。かける以外考えられないって真剣な瞳で言ったの。それ聞いて私もう耐えられなかった。」


終わったんだって本気で思った。


「ごめんね、ごめんなさい・・・」

「瑠亜ちゃん・・・」








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