幼なじみの初恋

「かける??」

「ん??」


隣にいたるきあに声をかけられて

反射的にるきあの方を向く。


「っ・・・ん」

「隙あり・・・」

「ば、ばかっ」


不意打ちのキス。

アタシの準備もないまま

触れるだけの触れただけだったのに

深く触れた。


「ぽーっとしてるお前が悪い」

「んな・・・不意打ちなんてずるいよっ」

「るきあ、意地悪するんじゃねーよ」

「きゃっ・・・」


いつの間にかアタシの隣に

尚が来ていて、

尚に肩を抱かれる。


「尚、てめぇ誰の嫁に手出してんだ??」

「ん?るきあのでしょ??」

「てめぇ、殴るぞ、こら」

「ちょっと、るきあ・・・うあっ!」


次はるきあに肩を抱かれる。


「かけるは俺の嫁、俺のもん、手出したら容赦しねぇよ・・・」


その言葉を聞いて

1人酔い痴れる。


なんて甘い言葉なんだろう。

なんて優しい言葉なんだろう。

なんて頼もしい言葉なんだろう。


この一言で、アタシは


一生るきあについて行ける。


そう思った。






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