幼なじみの初恋


rukia side


今は電車の中。

俺はかけるを抱き寄せて周りのオッサンに触られないように守る。

俺は基本、女が嫌いだ。

駅着くと外野から高い声が異様に聞こえる。

それを聞くと機嫌が急激に下がる。

でも俺はかけるだけは平気。

それには理由がある。

俺はずっとずっとかけるが好きだから。

朝飴をあげたのもかけるのため。

喜んでるあいつが好きだから・・・


「ちょ、るきあ?!」

「ん??」

「な、何でっ・・・」


顔がすっげー赤い。

超可愛い・・・

かけるは自覚してないと思うけど、すっげーモテる。

誰かのモノになりそうで怖い。

だから学校一緒に行ってる。


「るきあ、聞いてる??」

「ん」

「何で抱きしめる必要があるの??」

「駄目??」

「だっ駄目とかじゃないけど・・・そのぉ・・・」

「俺がしたいからしてるの。駅着くまで我慢ね」

「・・・は~い・・・」


俺だってすっげー緊張してる。

でも俺がかけるを守る。守りたい。

誰にも渡さねぇ。

譲れない。





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