幼なじみの初恋
ペアリング
「ふんふふ~ん♪」
「そんなにハシャいでころぶなよ」
「分かってるも~んだ♪」
キラキラ輝くアタシの薬指。
キラキラ輝くるきあの薬指。
手を繋ぐとぶつかるペアリング。
アタシは左手の薬指。
るきあは右手の薬指。
「うっふふ~」
「そんなに嬉しいか?」
「うん!当たり前!!」
るきあとお揃い。
るきあとペアリング。
嬉しすぎるよ・・・
「かーけーるーー」
遠くで手を振ってるのは・・・
「瑠亜ちゃん?!?!」
「おっはよぉ~~~!!!」
「声でけぇな」
おはよう、と叫びながらこっちに走って来てくれた瑠亜ちゃん。
「お疲れ様♪」
「あぁー疲れた!・・・ってるきあ様!やっだぁ・・・」
ボサボサになった髪の毛を手でササッと直す瑠亜ちゃん。
もう遅いよ・・・・・・
「おはよう、大丈夫?」
るきあは心を開いた人にしか本性を出さない。
瑠亜ちゃんとはあんまり喋ったことなかったよね。
「あ、はい!全然大丈夫です!!!!」
「かける、この子友達だよね?」
「うん!瑠亜ちゃんだよ」
「瑠亜ちゃんね。よろしく」
ニコリとるきあが微笑むと、
瑠亜ちゃんの顔は真っ赤になった。
「よろしくお願いします!!」
ねぇ瑠亜ちゃん。
るきあのこと好き?
そう言いたかった。でも言えなかった。
あまりにも瑠亜ちゃんが嬉しそうだったから。