幼なじみの初恋
「アタシ足遅いし、そっそれに!!ト、トイレ行ってたの!!」
ふふふ~ん
アタシの脳みそで考えた嘘はなかなかのものじゃない?!
「トイレ??」
「そ、そぉ!!もう漏れそうだ、ったの~!!」
「嘘。」
「ひえ?!」
「嘘に決まってる」
るきあは今まで以上の真剣な眼差し。
バ、バレてる?!
「目が泳いでる」
「え、そ、そうかなぁ~??」
アタシはチラチラ目を逸らしてるけど、
るきあは一度もアタシから目を離していない。
「やっぱ嘘」
なんでこの人は何でも見透かしちゃうんだろう。
超能力??
「嘘つくの下手すぎ」
「だって・・・」
「どうせ男に絡まれてたんだろ?」
「なんで・・・」
「ここ。見れば分かる。」
るきあが見ていたのはアタシの手首。
さっきの男の子にずっと強い力で掴まれていたから
きっと赤くなってしまったんだ。
「あっ・・・」
「大丈夫か?」
「え?」
「大丈夫かって言ってんの」
「ちょ、ちょっと怖かったかな・・・アタシ振り解けなくてっ・・・」
あの時尚くんが助けてくれなかったら・・・
って思うと体が震えてしまう。