幼なじみの初恋

「ちょっと君達?!」


女の・・・いや、

ババァの先生に声をかけられた。


「なんですか??」


あえてスマイルを向ける俺。


「君達どこ行くの?1限始まるわよ?!」

「・・・どうしよぉ・・・」


俺の後ろで囁くかける。

俺だって嘘くらいつけるから。


「ちょっと家の都合で帰って来いって言われちゃって・・・」

「お家のご都合??でもね、普通学校に直接連絡があるはずよ??」

「そーなんですか?」

「ええ。だから嘘ついてるでしょ?」


このババァ鋭いな。

逃がしてくれねぇ・・・

こーなったら最後の手段。


「先生ぇ・・・」

「な、何よ」

「見逃して??くれませんか??」


ババァの耳で優しく口説くように囁く。

こんなことしたくねぇけど、

俺はこうしてまでかけると一緒にいたい。

ババァはクタリと座り込み、


「いいわよ・・・行きなさい・・・」


顔を真っ赤にして承諾をくれた。

・・・ババァは

もう俺の虜・・・

たぶん俺のいうことは全部なんでも聞いてくれるだろう。


「かける行くぞ」

「うん」


かけるの手を握り歩き出す。

離してやんねぇ。

何があっても俺のもんだ。








< 61 / 148 >

この作品をシェア

pagetop