幼なじみの初恋
「うるせんだよ」
「は?」
「もーはっきり言うけどさぁ・・・」
るきあの目付きが変わる。
そーでなくちゃ。
「かけるのこと好きだわ」
「・・・」
無言のまま俺を見つめるるきあ。
「意味分かる?お前の彼女が好きなの」
「へぇ・・・よく言えたなぁ・・・」
「いつからそんな口調になったんだ?」
今まで言ったことの無いようなるきあの口調が部屋に響いた。
「新はよぉ・・・かけるのこと俺から奪えるとでも思ってるわけ?」
「当たり前じゃん」
「へぇ・・・だったら俺奪われない自信めちゃめちゃあるわ」
フンと鼻で笑うような言い方。
ぜってー負けねぇ。
俺の方が上だって分からせてやらぁ・・・
女の関係で俺より上を行こうなんて許さねぇ。
「あっそ。俺も本気で行くから。覚悟しとけよ」
「それはこっちのセリフ。」
扉を外すかのように強く閉めて出て行った弟。
相当切れてんな・・・
でも・・・
面白くなりそうじゃん・・・
ピリリリリ
「あいあーい」
<<新?会わない?>>
「無理。ばいばーい」
ブチ
思い切り電話を切る。
今まで遊んできた奴等のアドを全て削除する。
瑠美も・・・
皆ばいばい。