幼なじみの初恋

るきあに好きなんてもう言えない。

尚になら好きってちゃんと言える。

脅えずに、

恐怖心なんてなく、

安心して、

言える。


「好き・・・」


って・・・

ほら、また嘘をついてしまった。


「俺も好きだから」


唇を重ねる。


「ん・・・」


心の雨は降ったまま。

時は止まったまま。

アタシの気持ちが

風になれたら。

どんなに楽だろうか・・・

貴方に届けられるのに。

返事なんて聞かずに済むのに。


「・・・ぁっ」


尚の甘いキスに酔い痴れる。

甘い罠からは抜けられない。

はまってゆく。

どうしようもなく。

もう止まらない。

止まらせない。

止められない。



孤独より・・・

愛が欲しい。






< 93 / 148 >

この作品をシェア

pagetop