幸せロード

「ちょっと待ってよ」
笑いながら必死に話す私の口を止める凛。
「俺の本名は原田 凛。家は最寄駅から5分歩いたとこ、
明日香を選んだ理由はない、あのサイトは暇だったから、これでいい?」

いろいろ聞いたものの、どうしていいかわからないあたしに、
凛が、「俺も聞いていい?」

いきなり真剣な顔をした凛に少し驚きながら、うなずくと、
「名前は?どこに住んでるの?」笑いながらさっきあたしが言ったことを
リピートする凛。
「ちょっと!ちゃんと質問してよ!」
このあたしが年下におちょくられるなんて…
こういう子、ほんと苦手だわ。
「嘘々。ひとつだけだから、聞きたいのは。」
何?という顔をすると、
「お前俺の事好き?」


< 10 / 12 >

この作品をシェア

pagetop