君を想うと~triangle love~
そんな…。
アマチュアこそ隠れた金の卵なのに。



子どもだから…とか、大人だから…じゃない。



いいものはいいんだ。



小さな頃からいいものに触れてるとそれ以下は感覚が許さない。

そうなると…次に買うのはウチの最新の水着かそれ以上のもの。




初めて出会ういい水着がこれになれば…。
当然長い固定ファンができることになる。






「セミオーダーだと採算が合わないってコトっスか?」




しゅーちゃんの問いかけに田中さんはコクンと頷く。




「上は3ヶ月で開発費の半分は取り返したい。
桐谷くんは1年もしくは2年以上かけて2倍、3倍の開発費を取り返して…更にいいモノを開発する費用に当てたいと思ってるみたいだね。

最初にかかる初期費用は爆発的に売るための投資だと考えてるんだと思うよ。」





苦々しそうに田中さんは桐谷慎のデスクを見つめる。





「だけど…逆を返せばそれだけ部長が惚れ込んでる商品ってコトですよね。」


「うん。テストスイマーのタイムもかなりいいしね。」








うーーん、と田中さんとしゅーちゃんは二人で悩ましげに考えこんでる。







「だけど…。
桐谷くんがイケると考えた売り込み方は今まで確実に当たってる。」
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