君を想うと~triangle love~
その日。





桐谷慎はひっきりなしにかかってくる電話と会議にひっぱりダコで、落ち着いてデスクに座る時間はほとんどなかったように思う。








ただ…


デスクの上に


「はい。」



と渡したキリマンジャロのブラックコーヒーには。





「…サンキュ。」






と、顔をほころばせて。
力なく微笑んでた。








だけど。







「部長!!専務からお電話です。」









私のあげたコーヒーを一口だけすすると。




桐谷慎は、また難しい顔をしながら電話の応対に明け暮れていた…。




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