君を想うと~triangle love~
「じゃあさ。」


桐谷慎は窓ガラスに頭を預けながらイタズラっぽい笑顔を向けてこう言う。




「サイコーついでに膝貸して。」

「へっ!?」






何を言ってんのか理解できないままポカーンとしてると。





「も~、限界……。」






パタン。







桐谷慎は私の方に倒れかかってきて。
あっという間に膝枕の体勢を整える。








「高宮の太もも、プニプニで気持ちい~♪」





なんてふざけたこと言ってるから





「一言多い!!!!」




って軽く頭を叩く。




「アハハ。」





桐谷慎も子どもみたいに笑う。








タクシーで揺られること20分。
代官山近くの景色が窓の外に浮かぶ。






「代官山まで来ましたよ。
おうちはどの辺りですか??」






膝枕でまったりしてる桐谷慎の肩をユサユサと揺すると。






「んー。
渋谷区○○××アリストコート901。」


「えっ!!!???」



「だ~か~ら~。
渋谷区○○××アリストコート901。」



「ええ~~~っ!!!!!!!!」








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