君を想うと~triangle love~
その後。
うちに帰ってサッとお風呂に入って。
簡単に身支度をして。
いつもより少し遅めに家を出た。
カバンの中に入った携帯は…一度も開けてない。
別に開けるタイミングがなかったワケじゃない。
ただ…怖かっただけ。
しゅーちゃんからの連絡を見るのも、メールを見るのも…怖かった。
“昨日あの後どうだった?”
“携帯あった?”
きっとしゅーちゃんから送られてきているであろう、メール。
それになんて答えればいいのかわからない。
いつもなら何の変わりもない他愛ないメール。
だけど…
私の心の中に住み着き始めたアイツの存在に気づいてしまった、今。
どういう言葉を紡いでも全てが嘘になりそうで怖い。
弱くてズルい私はどちらを取ることもできない。
2人の男を好きになる。
こんなフシダラなコト、自分におこるなんて思ってもみなかった。
桐谷慎を欲しいと思う一方でしゅーちゃんの手を離したくないと思ってる。
こんな私はイカれてる。