君を想うと~triangle love~
「ほーんと、素直じゃないよね~。伊織ちゃんは。」





私を抱きしめたまま。
耳元で愉快そうにクスクス笑う桐谷慎と思考も体も完全に固まってる私。






…っていうか~!!!!????






「ア、あ、お~!?」

アンタあの時、起きてたのー????!!!!





あまりの衝撃に頭の中はパニック、パニック。
口すら素直に回らない。





そんな私を横目に。



「うん。ボクしっかり起きてました。
あわよくば…キミの胸でも一発揉んどこうかと思いまして。」








ギャー!!!!!!
変態!!!!!!!!








変態、エロ魔神はパワー全開。
口を開いたかと思えば恐ろしいコトを言い始める。






「なっ、なっ、なー!!!!」




なんてこと言うのよ、この男~!!!!!!!


変態!!

変態!!

ド変態!!




一発文句を言ってやろうとグッと体に力を入れると。





「だ~って。高宮の抱き心地サイコーなんだもん。
好きヤツの体を触りたいと思って何が悪いの?」





ゾクン。







耳元で囁くアイツのセクシーボイスに体が震える。







「俺のコト、好きだって気づいたんだろ?
だから寝てる俺にキスをした。」



「ちがっ……。」



違う。

違う!!





否定しようとした唇は、桐谷慎に強引に塞がれる。






「素直に認めろ。
俺に惹かれてるって。
俺に惚れてるって言えよ。」

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