君を想うと~triangle love~
「うん。家にいなかったから心配してたみたい。」




まったく。

かわいすぎでしょう、伊織さん。

クールビューティーなあなたがヤキモチやいてくれる日が来るなんて思いもしませんでしたよ。






ニマニマしながら返信メールの続きを打ってると。






「そーそー!!!!コイツのカノジョ超~美人なの!!





と、大学で知り合い…、今でもつるんでる親友。
祐吾が後ろから俺に抱きつく。





「ベッドの隣にカノジョの写真置いてるし、ケータイの待ち受けもカノジョなんだぜ?
マジで信じらんねー!!!!」






細身のジーンズにTシャツ。
しかも金髪坊主の強面。


思えば祐吾は昔からイカつかった……。








「ウルサイ祐吾!!
ほっとけ!!!!!!」








『バーカ。浮気なんてするわけねーじゃん。
俺には伊織しかいないっていつも言ってるだろ??

秀人』







歯の浮くような甘々メールを送信した後。

祐吾は俺の手からケータイをヒョイっと奪う。








「ほら見て、水島。
秀人のカノジョ超~美人じゃね??」








祐吾が水島に見せたのは卒業式の時に撮った伊織との2ショット。


悪魔な女、一ノ瀬理央に撮ってもらったいわく付きの1枚。








だけどこのキリッと頑張ってクールビューティーを演じてる伊織の顔が気に入ってて。



今んとこ俺のケータイの待受はこの写メなんだ。
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