君を想うと~triangle love~
次の日。





「イッテー……。」





俺は二日酔い特有の頭痛と共に目覚めた。






頭が割れるようにガンガンする。

誰かが耳元で大声あげた日には、即ご臨終してしまいそうだ。






痛む頭を押さえながら上半身を起こすと。






俺は目の前に広がる非日常な光景に…、体中の血液が凍りついた。









目の前には一糸まとわぬ姿でスヤスヤ眠る水島と…、床の上に脱ぎ散らかされた下着。




ゴミ箱に投げ捨てられた使用済みコンドーム。










な…んだ、コレ。






俺の頭の中は一瞬にして熱が冷める。





昨日は…

何度思い返しても、飲み会からの記憶がまったくない。


どうやって帰ってきたのかもわかんねえ。





覚えてるのは…。

伊織とSEXをした夢を見たことだけ。

アイツをメチャクチャに抱いた夢を見たことだけ。












…って

…まさか…!!!!!!












目の前が真っ暗になりながら水島を見つめていると。





アイツの首筋に咲く、鮮やかな紅い花。







嘘だ。

嘘だって言ってくれ。

アレは…夢じゃなかったのか?!







「おい、水島!!!!」







ユサユサと体を揺すると水島はトローンととろけたような顔をして俺を見つめる。








「おはよ。」






頼む。

違うって言ってくれ。







祈るような気持ちで水島を見つめていると。








「昨日あんなコトした後だから…。
なんかテレるね。」








最っ悪だ。








水島の一言はどん底まで俺を引き落とした。
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