君を想うと~triangle love~
―えっ!?



祐吾さんの仰天発言に目を真ん丸にしながら祐吾さんを見つめると




「そりゃーそうだろ?
俺にとって秀人は親友だし水島は大事な女友達だし。
俺としては2人が落ち着くとこに落ち着いて安心してたワケよ。」




と、悪びれもせずに答える。







「それが突然現れた元カノに壊されそうになってたら……。
普通はムカつくでしょ。」




……あ……。







そこでようやく気づいた。

苦しい思いをしてたのは私たちだけじゃない。





きっと…。
祐吾さんも苦しかったハズだ。






しゅーちゃんと水島さんと私の間で板挟みになって。
苦しい時も、見てられない状況の時もあったんじゃないかな。




水島さんと古くからの付き合いなら…、尚更な気がした。







私が目の前にあるキスチョコを1つ口に入れると祐吾さんは優しく微笑む。






その笑顔は私たちに呆れているからか。

それともバカなことを続けている私たちに対する怒りからなのかはわからない。





ただ…



祐吾さんの笑顔はどこか寂しそうだった。








「伊織ちゃん。」

「…はい。」








顔を上げて祐吾さんの目をまっすぐ見つめると





「君が…とってもイイ子だ…ってことはよく知ってる。」





彼も真剣な目をして私を見つめる。









「だから敢えて言う。
秀人と別れてやってくれ。」




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