君を想うと~triangle love~
「あのー、桐谷部長。」

「なにー。高宮サン。」

「部長、私のコト完全にからかってるでしょ。」

「え?なんでー?
俺はいたってホンキだけど?」






桐谷慎は私の頭をヨシヨシしたまま、ふざけたように問いに答える。






「だってこの図、おかしいでしょ。」

「え?なにが。」

「私はネコじゃないんですよ?なーんでずっとヨシヨシしてるんですか。」






ヨシヨシされたまま。
ややうつむき加減で呟くと、

「ふ~ん。」

桐谷慎はヨシヨシする手を突然止めて。

私の顔を意味ありげにじーっと見つめる。




「な、なんですか!!」

「んーん。べっつに~。」





ニヤニヤと悪魔な笑みをこぼす桐谷慎。





や…、ヤバい。







こういう目をしてる桐谷慎は危険だ。



今までの経験上。
この表情をしてる桐谷慎と関わった時には…、ロクなことが起こったためしがない。




逃げよう!!






そう思って体をひるがえすと。







「逃がすワケないでしょ??」








キレイな獣のような目をした桐谷慎にぐっと腕を掴まれて、ベッドにバスンと押し倒された。
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