君を想うと~triangle love~
「別に?そんな深い意味はないよ。」




ただ…怖いだけ。

優しくて、透明な心を持ったイブを汚したくないだけ。




アイツはキレイすぎるから。

俺なんかが触っちゃいけないような気がするだけ。








「ふ~ん。」

「何?」

「大事にしてんだ。」

「…まあね。」









大事だよ。

今でもそれは変わっていない。






29才の俺は今、高宮にどーしよーもなくハマッてて。

オスとしてアイツを強く求めているけれど。








心のずっと奥の方にはイブがいる。


この先、他の誰かを好きになっても俺の心の中にはイブがいる。











それがイイコトなのかワルイコトなのかはわからないけど…。


アイツといた日々を消すことなんて、絶対できない。








ま…。
そんなこんなでイブの話はお開きにしようとした時。








「でも…。
大事にしすぎて、うっかり他のオトコに取られるかもよ?」








と、晴人が悪い顔をして俺に微笑む。








「ど~いうこと?」

「べっつっに~?深い意味はないよ?
だけどその制服…近くの公立でしょ??」

「……は??」








……イヤな予感がする。








「シンがその子紹介してくんないなら、俺、待ち伏せしてムリヤリ口説いてヤッちゃうよ??」







バリバリのオスの顔をしながら。

晴人は大胆不適に微笑んだ。







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