君を想うと~triangle love~
まったく…、晴人。
お前、ホンっト最悪なヤツだよな。
俺、イブが好きだって言ってんのにアッサリ邪魔してくれちゃってさ~。
一応、友達だろ?俺たち。
ホント、晴人の節操のなさにはイヤになる。
だけど…ね。
「面白いコトしてくれんじゃん、晴人~。」
わるいね。
俺、売られたケンカは買う主義なの。
お前がその気なら俺は容赦なんてしないよ??
大胆不敵に晴人にニッコリ微笑むと。
晴人もフンッと俺のコトを笑いながら見つめてた。
絶対に負けない。
お前なんかにイブを奪われるわけにはいかないからね。
悪いけどイブの全てを貰うのは俺って決まってるんだよ、晴人。
イブと繋がっている小さな手のひら。
「こうやってるとちっちゃな頃に戻ったみたいだね。」
と、無邪気に笑うイブ。
文句なんて死ぬほど言ってやりたいのに。
この顔を見ると何にも言えなくなる。
可愛いイブ。
大好きなイブ。
見てるだけで
側にいるだけで十分だと思ってた。
だけど…
アイツの魅力に気づいてるのは俺だけじゃないんだって、今日、痛いほどに気づかされた。
このままじゃ、俺の知らない誰かにイブを奪われる。
ヤバい…な。
天使なアイツにこの気持ちを打ち明ける日は、もうすぐそこまで迫っているのかもしれない。