君を想うと~triangle love~
“好きだから”


その言葉が重く俺にのしかかる。






イブ。

お前はやっぱり残酷だよ。





「……、イブには無理。」

「どうして?」

「スキの意味が違うから。」







イブの好きと俺の好きは、全く意味が違う。





お前の好きは龍やオバチャンを好きって言ってるのと、同レベルでしょ?


俺はね、イブ。
お前の全部が欲しいんだよ。



幼なじみでも友達でも妹でもない。

“オンナ”のお前が欲しいんだよ。









「…スキの意味…??」



困ったように首をかしげるイブ。







あぁ、ヤバい。
俺、もう限界かも。







もう、いいや。








アイツの首の後ろに手を回して。
グッと俺の方に顔を引き寄せると俺はアイツの唇に強引にキスをした。






「しんちゃ…っ!!!」




逃げて抵抗しようとするアイツの体を強引に抱き寄せて、反転させて。

ソファーに押し倒した形になる。








「イブ。俺の好きはこういうことだよ。」


「…えっ…??」


「お子ちゃまなイブにはわかんない?
俺は毎日お前に欲情してんの。
お前にヒドイことしてやりたいって毎日思ってんの。」



「……しん…ちゃん…??」



「まだわかんない??
俺はお前が好きみたい。
幼なじみとしてじゃなく、オンナとして。」






そう言って、俺はイブの唇をもう一度奪った。




きっと…、これが最後になるとわかっていたから。

無我夢中でキスをした。







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