君を想うと~triangle love~
は?

突然何を言い出すか、この生き物は。

さっきまで“今日の夕飯何だろうね~”って話してたクセに。






「…イブ。」

「あ、ほら。
私、時間だから急がないと。」

「イブ。そんなみえみえな嘘つくな。」






多分。

いや絶対に今のは嘘だ。





こんな夕方からの約束なんてイブにとってはありえない。
(シスコン龍のおかげでイブは厳しい門限を余儀なくされてるから。)






「嘘…じゃないよ?」

「バ~カ。お前と幼なじみ何年してると思ってんの。
イブの嘘なんてお見通しだよ。」





ツーンとアイツのオデコを人差し指で突っつくと。





「……。
友達と…って言ったのは嘘だけど、用がある…っていうのは嘘じゃないよ??」






往生際の悪いアイツは。

俺につつかれたオデコをさすりながら。

この期に及んでそんなことを言い出した。







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