君を想うと~triangle love~
そう…思っていたのに。




「…ごめん…なさい……。」




俺の腕の中で。

伊織は泣いていた。






「…ごめん…、しゅーちゃん…。」







俺に何度もゴメンと言いながら。

伊織は泣いていた。








「なんで…謝んだよ。
来てくれただけで十分って言っただろ?」









伊織。



お前が泣いてる理由を俺は認めない。

離したくない。

お前を絶対離したくない。






俺は伊織抱きしめる力を強くして。





「伊織。早く…搭乗口に行こ?」






と耳元で囁いて。


アイツの右手をつかんで、カウンターへ引っ張った。






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