君を想うと~triangle love~
「しゅーちゃんが…好き。
気づかないふりしてたけど…やっぱり…好き。」






ギュッ。





彼を抱きしめてた手に力をこめる。



どうか私の気持ちが伝わりますように。



そんな願いを込めて。






しばらくそのままの時間が続いた後。
しゅーちゃんは私の背中に手を回してこうささやいた。




「俺も…やっぱり伊織が好き…。」




恥ずかしそうにそう呟く彼が愛しくて。

私は少し体を離すと





チュッ





彼の唇に優しく優しくキスをした。






その日の夜は。


空白の時間を埋めるように。
止まっていた時計が動きだしていたように距離を縮めていった私達。





その日私が家に帰ることがなかったのは…言うまでもない。
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