変わらぬ愛の形


「よっ!お疲れ!」
「…侑也!」
チームメイトであり、同級生の坂元侑也<さかもとゆうや>に肩を叩かれる。

「ぼーっとしてんじゃねーよ!」
「ごめんっ!」
こんな会話は、いつもだ。


だって侑也は知らないから。
オレが何を思ってサッカーをしているか、なんて…

侑也は…高校でもすっげえキーパーだった。
プロテストも実力で合格した。


オレは……



オレは−…


「直也ーっ!」
そんなオレの思考回路を停止させた…


今一番聞きたくない声を、聞いた。


「美貴−」
オレはそいつの名前を…呼ばなくてはいけない。



< 27 / 50 >

この作品をシェア

pagetop