変わらぬ愛の形
「よっ!お疲れ!」
「…侑也!」
チームメイトであり、同級生の坂元侑也<さかもとゆうや>に肩を叩かれる。
「ぼーっとしてんじゃねーよ!」
「ごめんっ!」
こんな会話は、いつもだ。
だって侑也は知らないから。
オレが何を思ってサッカーをしているか、なんて…
侑也は…高校でもすっげえキーパーだった。
プロテストも実力で合格した。
オレは……
オレは−…
「直也ーっ!」
そんなオレの思考回路を停止させた…
今一番聞きたくない声を、聞いた。
「美貴−」
オレはそいつの名前を…呼ばなくてはいけない。