神よ、我らとともに
背中に感じる痛みに顔が歪むと同時に
暗闇の中に佇む敵が側まで駆け寄って来た
ざくりと剣が地に刺さる
その鈍い音を自身の耳元で聞いたクロードは
首を横に向けて上手く避けたため
すんでのところでその剣から逃れることが出来た
しかし剣は未だ頬のすぐ横で光っている
仰向けの状態で背を地に擦り付けるように動いたせいか
後ろで一つに束ねていたクロードの長く美しいブロンドが
あっという間に兵士達が流した血を含む
「私が誰なのか……知ってどうする?」