先生
「でもさぁ、あの時は先生もああ言うしか無かったんじゃない?

悲しいけど……。

でも、理恵は番号教えて貰ったんでしょ?

それって特別っぽくない?」


「特別……?」


ニカッと笑う美咲の言葉の意味が分からなかった。


「意味分からない?アドレスじゃなく、番号の意味。」


「アドレスじゃなく番号…?」


きょとんとする私の肩を、ポンと叩いた。


「メールは、文字しか伝わらない。

電話は声が伝わる。
それが特別なんだよ理恵。」



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