先生
「も少し…このままでいて。

家に帰り着いて、一人になった時、全部の魔法が消えてしまいそうで怖い…。」

背中に廻した腕にギュッと力をこめる。

「理恵…消えないよ。
この魔法は…未来に続いてるんだから、絶対消えない。

ずっと俺が理恵の隣りにいるから…。」

私を力一杯抱きしめた。


「明日になっても、明後日になっても、先生は私の彼氏で、私は先生の彼女?」

「そうだよ。
てか、そうじゃなきゃ困る。
理恵……顔上げて?」


言われるままに、顔を上げた。


視界の総てが先生に覆われて、唇を塞がれた。



< 163 / 634 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop