先生
先生、絶対私の喜ぶツボを知ってるんだ。
言われて嬉しいセリフしか言わないもん。
「何、赤くなってんの?
着いちゃったけど」
ニヤニヤしながら私の顔を覗き込んだ。
「もう見ないで。」
赤くほてった顔を両手で隠した。
「りーえちゃん。」
悪戯っ子の様に私の頬や肩をツンツンしてくる。
「ボチボチ行くか?」
「はぁい。」
まだ少し熱い顔を、潮風が冷ましてくれた。
駐車場から、バーベキューが出来る場所まで荷物を運ぶ。
「龍一さん凄い。
全部揃ってる。」
大きめの段ボールからは次々、必須アイテムが出てくる。